雨の日は車の乗り降りも大変ですよね。雨に濡れないように傘を開いたり閉じたりするのが面倒で、車内を濡らさないように気を遣わなければなりません。荷物を持っているとなおさら不便です。
また、愛車に鳥のフンが付いているのを目にした朝は心底憂鬱になります。不愉快な上に、車の塗装を酸化させ、傷つけるのです。
さて、お察しの良い皆様はもうお気づきでしょう。カーポートがあれば、これらの悩みから解放されるのです。
カーポートとは、屋根と柱だけで構成された簡易的な車庫です。ガレージと違って壁がないので、駐車や乗り降りがしやすく、工事費も安く済み、また固定資産税もかかりません。
そして、雨や夏の強い日差し、鳥のフン等の環境から大事な車を守って長持ちさせてくれます。
カーポートは、お家の印象をガラッと変える、一生に一度あるかないかの大きな買い物です。カーポートを設置したいけど、どんな種類があるの?どれが自分の家に合うの?そんな疑問にお答えできるようにカーポートの種類や特徴、選び方のコツを分かりやすく解説します。カーポートを選ぶときに役立つポイントが満載ですので、ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
1. 主なカーポートの種類と特徴
<柱の種類>
- 片側支持タイプ
- 両側支持タイプ
- 後方支持タイプ
<屋根材の種類>
- ポリカーボネート
- スチール
- アルミ
2. カーポートの理想的なサイズと形状
<車のサイズを確認する>
<駐車スペースの形状を考慮する>
- 道路と直角に設ける場合
- 道路と平行に設ける場合
- 道路と斜めに設ける場合
おわりに
主なカーポートの種類と特徴
カーポートには、屋根を支える柱の数や位置、屋根材の種類などによって、さまざまな種類があります。それぞれにメリットやデメリットがありますので、自分の敷地や車の台数、駐車のしやすさ、予算、に合わせて選ぶことが大切です。
<柱の種類>
1. 片側支持タイプ
片側支持タイプは、屋根の片側だけに柱がある最もシンプルな構造のカーポートです。柱が少ない分、価格が安く、省スペースで設置でき、出入りもスムーズです。すっきりとしたデザインで見た目の美しさも魅力ですが、安定性は他のタイプに劣ります。車が2台ある場合には、縦や横に連結させて設置する事も可能です。
2. 両側支持タイプ
両側支持タイプは、屋根の両端に柱があるカーポートです。安定性が高く、風や雪にも強いというメリットがあります。高台や高低差のある場所に家がある場合は台風の際に強風が吹きやすくなるので、耐風性能に優れた両側支持タイプを選ぶ方が良いでしょう。ただし、柱が両側にある分、駐車スペースが狭くなり、出入りもやや不便になります。車が複数台あり、敷地が横長に広がっている場合は両側支持タイプのワイドタイプがオススメです。
3. 後方支持タイプ
後方支持タイプは、屋根の後方に柱があるカーポートです。おしゃれでデザイン性が高いものが多く、駐車や発進、乗り降りがしやすいというメリットがあります。前の道路が狭かったり、駐車が苦手な方は後方支持タイプが良いかもしれません。ただし、柱にかかる負荷が大きい為、地中の基礎をしっかり作らなければならず、商品価格や設置費用がかなり高くなる傾向があり、設置が出来ない場合もあります。
<屋根材の種類>
1. ポリカーボネート
ポリカーボネートは現在主流の屋根材で、プラスチックの一種でです。一般的にプラスチックは軽くて弱いイメージがありますが、こちらの強度はガラスの200倍といわれており、衝撃に強く、防火性能や耐久性も高い素材です。
色や透明度も豊富で、形も平板やアールなどを選べます。紫外線を通しにくく、車の塗装の劣化を防ぎながらも、光を通すため、明るい雰囲気になります。
ただし、表面は傷がつきやすく、黄砂がついた状態でゴシゴシ拭くと傷がついてしまったり、汚れや傷が目立ちやすく、メンテナンスが必要という点に注意には必要です。
2. スチール(鉄骨)
スチールは鉄の合金ですが、鉄よりも強度が強く、耐荷性や遮熱性に優れた素材です 。積雪量や台風が多い地域に住んでいるけど、支柱が少ないタイプを求める方に適しています。
色やサイズのバリエーションも豊富で、材料の特性上直線的な構造になり、モダンでスマートな印象を与える物が多くあります。
ただし、錆びやすいので海が近い地域では特に定期的なメンテナンスが必要だったり、重量があるので、基礎工事等の施工費用が高くなる傾向にあります。
3. アルミ
アルミ製のカーポートは、腐食や錆の影響が少ないため、耐久性に優れています。長年使っても、劣化しにくく、メンテナンスも簡単です。
曲面をはじめとする多彩な表現が可能で、スタイリッシュなデザインが魅力です。また、材料の単価が安くコスパが良いというメリットもあります。ただし、デザイン性を追求するとその分費用はかさみます。
アルミ製のカーポートは、ポリカーボネートやスチールに比べると素材自体が軽く、風圧や積雪に弱い事があります。設置する地域の気候条件に合わせて、柱の数を多くしたり、風速や積雪量の耐久値に注意して選ぶ必要があります。
カーポートの理想的なサイズと形状
カーポートのサイズは、駐車する車の種類や台数、敷地の形状などに応じて選ぶ必要があります。ここでは、あなたの車にぴったりのカーポートのサイズとデザインを見つけるためのポイントをご紹介します。
<車のサイズを確認する>
まずは車のサイズを確認しましょう。車の全長、全幅、全高は、車検証やメーカーのホームページなどで調べることができます。
ここで要注意ポイントです。
車の全長、全幅、全高にはミラーやドアを開けた時の幅、バックドア(後部にあるトランクのドア)を開けた時の高さは含まれていません。
少し手間はかかりますが、乗り降りする場面等をイメージして、実際に測ってみると良いでしょう。少々時間がかかりますが、後で後悔しないためにも丁寧に行うことをお勧めします。
一般的に少なくともこれくらいの余裕があれば安心、といわれる寸法は下記の通りですので、こちらを目安にイメージしてみてください。
カーポートの幅(間口): 車の全幅+100cm
カーポートの長さ(奥行): 車の前長さ+60cm
カーポートの高さ: 車の全高+50cm
<駐車スペースの形状を考慮する>
次に駐車スペースの形状の確認です。駐車スペースは前面道路との位置関係によって以下の三つに分けられます。
1. 道路と直角に設ける場合
もっとも一般的な駐車場の形で、前の道路幅が4m以上あり、駐車スペースの奥行きが車の長さ以上確保できる場合に適しています。この場合、車はカーブを描きながら動くので、車のサイズから回転半径を算出し、駐車場の幅を決める必要があります。直角駐車は、片側支持タイプ、両側支持タイプ、後方支持タイプ、いずれも駐車の邪魔にならないように設置できます。
2. 道路と平行に設ける場合
前の道路幅が狭い場合、直角方向に車を回転させることが困難なため選択される駐車場の形です。カーポートを立てる際は、片流れタイプの柱を道路と反対側、可能な限り奥の方に立てる形が適しています。縦列駐車の場合、カーポートの幅は車の全幅に120cm程度の余裕を加えるとよいでしょう。奥行きは、車の全長に80cm程度の余裕を加えると、前後にスムーズに出し入れできます。
3. 道路と斜めに設ける場合
前面道路幅が2m以上あり、駐車スペースの対角線が車の長さ以上確保できる場合に適しています。道路幅が狭い場合は角度を調整すると良いでしょう。
おわりに
今回は、カーポートの選び方に関するポイントをご紹介しましたが、参考になりましたでしょうか?カーポートは、車の寿命を延ばすだけでなく、カーライフの質を向上させてくれます。お住まいの地域の特徴や敷地の条件に合わせて、耐久性やデザイン性のバランスの良いカーポートをお選びください。
弊社では、お客さまの暮らし方やニーズをていねいにヒアリングした上で、最適なプランをご提案します。無料相談や見積もりも承っておりますので、どうぞお気軽にお問合せください。